理系はなぜ就職活動に強いって言われるの?求人倍率をもとに解説!

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「理系は就活に強いって聞くけど、どうして?」

そんな疑問を感じたことがある方もいるかもしれません。実はその背景には、企業側の高い採用ニーズ、労働人口の減少、理系学生の数の少なさ、そして理系の専門性が実務に直結する点など、複数の要因が複雑に絡み合っています。今回はデータをもとに、理系が就活で強いと言われる根拠と、進路選びで意識したいポイントを解説します。

理系が就職に強いと言われる理由とは?

理系学部で学ぶ専門知識や技術は、企業の業務内容と密接に結びついていることが多く、職種との親和性が高いのが特徴です。

 

機械・電気電子系の学生が自動車や産業機械などの設計開発や生産技術に進んだり、化学・バイオ系の学生が食品や医薬品などの研究や品質管理に進むなど、学びと仕事が直結しているケースが多く見られます。こうした職種では、学生時代に培った知識や研究経験がそのまま現場で活かされやすく、企業側も「学生時代に学んだ知識を活かして成長してくれそうだ」と期待を持ちやすくなります。

 

例えば機械設計の仕事を行う場合、四力学・CAD・解析・機器の使い方など広く理解する必要があります。機械以外の学生だと教育における時間と費用が相当かかる一方で、機械工学科の学生であればこれらは大学で学んでいる事から、その企業ならではのナレッジを中心に教育することで早々に活躍できる期待が持てます。

 

結果として、理系学生は専門性を評価されやすく、入社後の活躍も期待できることから、専門性に直結する分野では就活が比較的スムーズに進みやすい傾向があります。

 

※マメ知識:専門性を活かせない分野で興味を持った場合

「機械系だけどビジネス系の総合職で就職したい」「電気電子系だけどコンサルになりたい」など、専門分野に直結しない仕事へ挑戦できることも理系の魅力。ただし、直結しない場合は“専攻・研究内容”よりも、“人柄・価値観・論理的思考・課題解決・コミュニケーション”などを総合的に見られるようになります。他の理系学科だけでなく文系学生と競争になることも考慮した上で挑みましょう。

 

データで見る!理系職種の高い求人倍率

では実際に、理系人材へのニーズはどれくらい高いのでしょうか?

dodaが公表している2025年5月時点の求人倍率データを閲覧すると、理系が多く活躍する職種は軒並み高倍率を記録しています。具体的には、以下のような職種で高い求人倍率が出ています。

 

■求人倍率
・エンジニア(IT・通信):10.51倍
・エンジニア(機械・電気):5.32倍
・専門職(化学・食品):1.40倍
・専門職(建設・不動産):5.19倍

 

これらはすべて、1人の求職者に対して複数の企業が「ぜひ来てほしい」と手を挙げている状態を表しています。IT分野は10倍を超えており、企業が人材確保に非常に苦労している(=それだけ人手が足りていない)という状況です。

また、機械・電気系や建設・不動産系(土木・建築系を含む)の職種も高い水準を保っており、それだけ活躍できる場が多いことが分かります。このように、理系人材へのニーズの高さと、選べる企業の多さが、理系学生にとって大きな就活上の強みとなっています。

 

最後に大事なのは「自分の軸」

求人倍率が高い分野は確かに注目されがちですが、それが誰にとってもベストな選択肢とは限りません。「自分の強みや長所が活かせるか」「自分がやりたいことなのか」等の視点も非常に大切です。

 

例えば、ITエンジニアの求人倍率は高くても、プログラミングよりもロボットや自動車などの機器を直接触ることにやりがいを感じる人にとっては、ものづくりの道で力を最大限発揮できるかもしれません。逆に、求人倍率が低い分野であっても「自分の得意×自分の夢」が合致していれば、その道のプロフェショナルとして活躍し、業界全体で重宝される可能性もあります。

 

実際、求人倍率に関係なく、さまざまな分野で理系出身者が自分らしく活躍しています。「この分野は有利」「あの分野は不利」と決めつけるのではなく、自分の強み/価値観/目指したい方向性も大切にした進路選びが、納得のあるキャリア選択に繋がっていきます。

 

まとめ

理系学生は、学んできたことをそのまま仕事に活かせる場面が多く、企業からのニーズも高いのが特徴です。実際、求人倍率のデータからも、理系が活躍できる分野の広さや、進路の選択肢の多さが伺えます。

とはいえ、進路を決める上で本当に大切なのは、外部環境だけでなく自分自身にしっかりと向き合うこと。理系という強みを味方に、自分らしい進路を選んでいきましょう。

 

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