AI面接対策:AIはどんなことを評価するの?具体的な質問例とあわせて解説!

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就活の面接といえば、「緊張」「人と話すのが苦手」「準備が大変」といったイメージを持つ人も多いかもしれません。そんな中で登場してきたのが「AI面接」。人間の面接官ではなく、AIが画面越しに質問し、話し方や表情などをもとに評価を行う形式です。

「相手が人間じゃないなら、かえって気楽かも?」と思うかもしれません。しかし実際には、AIならではの視点で評価されるため、むしろ“自然体でありながら論理的”な対応が求められる面接形式なのです。

本記事では、理系学生の皆さんに向けて、AI面接の特徴とその対策、評価の仕組みをわかりやすく解説していきます。

AI面接とは?

AI面接は、人間の代わりにAIが質問を行い、その回答内容や受け答えの様子をもとに評価する新しい面接形式です。特にエントリー数の多い企業や、初期選考(書類選考や1次面接の代替手段)での導入が増えています。直近だとインターンシップ参加の可否を決めるために活用する企業事例もあります。

 

AIは、次のようなポイントをもとに応募者を判断しています。

・回答の内容(論理性・語彙力・話の構成)
・表情や視線、ジェスチャーなどの動き
・声のトーン、話すスピード、間の取り方

 

人間のような“なんとなくの印象”ではなく、これらの情報を定量的に解析するため、評価はより客観的かつ公平です。その一方で、論理的に話せないと正確に強みが伝わらないという難しさもあります。

 

また、AI面接には2つの形式があります。

◆対話型:リアルタイムでAIの質問に答える形式。回答に応じて質問も変わる。
◆録画型:動画撮影形式。予め決まった質問に対して回答。

 

いずれも制限時間内でまとめる力が必要であり、話す内容+非言語情報(表情・声・安定感など)が総合的に評価されます。自然な表情と論理的な伝え方を意識して臨みましょう。

 

※マメ知識:AI面接後、採用担当者はどのように合否を判定しているの?

AIの出す評価内容で決定することもあれば、提出書類・録画視聴も含めて総合的に決めることもあります。AIの評価内容は導入ツールによって様々ですが、「論理性・表情・声のトーンなどグラフ形式で可視化」「各項目のスコアや評価コメント」などがAIから採用担当者へ提示されます。まだまだ新しい技術であり、採用担当者も試行錯誤しながらAI面接を活用しています。

 

AI面接の対策法

AI面接では、事前の準備と意識的な工夫が評価を左右します。以下は理系学生に特に意識してほしい対策ポイントです。

 

① 技術面の準備

・カメラ・マイクのチェック:顔全体がはっきり映るよう調整し、声がクリアに聞こえるか確認。
・ネット環境の安定化:途中で通信が切れると評価に影響することも。事前に回線速度をチェックしておきましょう。
・背景や照明:白い壁で照明を明るくすることで、表情が読み取りやすくなり、印象も良くなります。

 

② 話し方の準備

・PREP法で話す:結論→理由→具体例→まとめの順で回答することで、AIが論理性を読み取りやすくなります。
・STAR法で話す:状況→課題→行動→結果の順で回答することも効果的。内容に応じて使い分けましょう。
・録画練習:自分の話す様子をスマホなどで撮影し、声のトーンや話すスピードをチェックしておくと安心です。
・自然な表情と視線:AIは目線や笑顔の有無も評価対象にしています。人と話すときと同じように、明るい表情を意識しましょう。

 

③ 質問の想定

AI面接でよく出るのは、「あなたが過去にどんな行動をとってきたか」を問う質問です。これは企業が、あなたの過去の行動から、将来の働き方を予測するため。AIは、これらの回答に含まれる論理性、行動の一貫性、感情の安定性などを分析し、評価を行います。こうした形式は「構造化面接」と呼ばれ、AI面接でも主流となっています。

 

【AI面接の質問例】

・自己紹介をしてください。
・学生時代に力を入れたことはありますか?
→なぜ、〇〇に力を入れようと思いましたか?
→〇〇を通して、困難を乗り越えた経験はありますか?
→〇〇の経験を、今後どのように活かしていきたいですか?
・チームで取り組んだことは何かありますか?
→チームにおいて、あなたはどのような役割を果たしていましたか?
→チームで困難を乗り越えた経験はありますか?
→活動を通して、どのような学びを得ることができましたか?
・専攻分野を通して学んだことを教えてください。
・所属する大学や専攻分野を選んだ理由を教えてください。
・志望理由を教えてください。
・どのような業界や仕事に関心がありますか。
→なぜ、〇〇業界や〇〇職に興味を持ったのでしょうか。
・研究テーマについて教えてください。
→(テーマを回答した場合)なぜそのテーマを選定したのでしょうか?
→研究では、具体的にどのようなことに取り組んでいますか?
→研究活動を、就職後どのように活かしていきたいですか?
・研究テーマについて教えてください。
→(まだ決まっていないと回答した場合)今の段階で関心のあるテーマはありますか?
→なぜそのテーマに関心を持つようになりましたか?
→研究を通して、実現したいことは何かありますか?

 

また、非構造化的な質問(例:最近気になったニュース)も一部では出題されますが、あくまで補助的な役割。主軸は「過去の具体的な行動」「対話型の場合、行動をもとに掘り下げる」という認識を持っておくとよいでしょう。

 

PREP法やSTAR法で論理的に話せる準備に加えて、「1分以内で手短に話す」「3分以内に詳しく話し切る」の2パターンも練習しておきましょう。制限時間の変化に対しても本番で焦らずに済みます。

 

※マメ知識:AI面接ツールは日々進化している

AI面接といった技術が取り上げられるようになってまだ間もなく、AI面接ツールの運営企業も新技術や新機能の開発など日々力を入れています。ここで書いたこと以外に、今まで見たことのないようなAI面接に遭遇することもゼロではありません。このような時には練習したことだけにとらわれず、案内に沿って落ち着いて対応していきましょう。

 

AIに評価されるポイントとは?

AIがどのように「良い」「悪い」を判断しているかを知ることも、対策には重要です。

以下のようなポイントが評価軸として多く使われています。

 

■ ロジカルな話し方

AIは「論理的で矛盾のない話」を理解しやすく、それがスコアや評価コメントにも反映されます。一方で、話の順序が混合していたり、具体性のない話が続いてしまうと、AIが理解できず低い評価となってしまう懸念もあります。PREP法やSTAR法など、ロジカルに話す練習をしておきましょう。

 

■ 自己認識と一貫性

発言に一貫性があるか、自分の性格や行動特性を正しく理解しているかも重要です。質問ごとに自分を良く見せようと無理しすぎてしまうと、AIは「言っていることがブレている」「虚偽性の疑いがある」と判断することがあります。

 

■ 非言語情報の安定性

AIは表情、目の動き、声の震え、姿勢の変化などの“非言語情報”をもとに、緊張度や感情の安定性を測定します。無理に明るくする必要はありませんが、一定のテンポと落ち着いた態度が好印象につながります。

 

※マメ知識:AIの特性を知ることも大事。ChatGPT等の生成AIを触ってみよう!

ChatGPT等の生成AIツールを触り、生成AIの特性を理解してみるのもAI面接対策に繋がります。例えば、ロジカルで具体性のある質問をすることで、求める回答が得られすく、その逆も然りです。また模擬面接をチャット形式で行うこともでき、その際に評価を求めてみるのもおすすめ。

 

まとめ

AI面接は、人と直接話さないという点で新しい形式ですが、本質的には「自分の考えを言語化し、わかりやすく伝える力」が問われます。練習と準備を重ねることで、AI面接はむしろチャンスになり得ます。ぜひ恐れずに挑戦し、デジタル時代の就活を一歩リードしましょう。

 

また、理系就活サイト「リケイマッチ」では、AI面接診断機能が搭載されています。AI面接官とチャット形式でいつでも、どこでも面接練習できるだけでなく、評価コメントも受け取ることができます。登録者は1日2回まで無料で利用できるので、ぜひ使ってみてください!